菅原眸先生ご逝去

「音楽の友」誌5月号を見ていて、菅原眸氏(ファゴット奏者)が2月25日にお亡くなりになったことを知った。享年88歳。
謹んで哀悼の意を表したい。

菅原眸氏の主な経歴は下記の通り。
1934年 山形県鶴岡市生まれ
1956年 法政大学を経て東京藝術大学入学
1958年 NHK交響楽団入団
1969年 北西ドイツ・デトモルト音楽大学留学
1970年 東京音楽大学講師に就任
1990年 NHK交響楽団退団
1990年 愛知県立芸術大学教授に就任
1999年 愛知県立芸術大学教授を退任
日本ファゴット(バスーン)協会会長、名誉会長を歴任

菅原先生は、私が学生時代に師事していた唯一の先生。
基本的な奏法はもちろん、様々な管弦楽曲の実務的な(?)演奏法など多くのことを教えていただいた。
今でもはっきり覚えているのは、初めてレッスンに行った時のこと。
私が、
「自分のファゴットの音が小さいとよく言われるのですが」
と質問したところ、
「ファゴットという楽器はもともと小さい音なので、ソロは大きい音で吹くこと」
とおっしゃり、実際に「新世界交響曲」終盤のファゴット・ソロを
「普通はこのくらいの音量で吹きます」
と、大音量(!)で吹いてくださった。

それ以来、指揮者に大き過ぎると言われない限り(言われたことはほとんどないが)、ソロまたはファゴットが聴こえる部分は p の指定があろうとなかろうと、常に f あるいは ff で吹くようにしている。

その後、私が演奏活動を休止して以来、先生のところにレッスンに通うことはなくなってしまった。

しかし、2002年に演奏活動を再開した時に誘われたM銀行のオケ(正確に言うと このオケに誘われたので演奏活動を再開したという方が正しい)の指揮者が先生だったという縁があり、再び先生とお会いすることになった。
指揮者とオケ(非常勤)団員という関係であったにもかかわらず、練習の前/途中などで、練習している曲の特定箇所での特殊な指遣いを教えてもらったり、リードの調整までしていただいたことはまだ記憶に新しい。
先生との最後の演奏会は2003年11月のカザルスホールでの演奏会だった。

この記事へのコメント

aokazuya
2022年05月01日 00:01
菅原先生お亡くなりになったのですね。遥か昔ですが、大学オケの木管トレーナーとして何度もご指導頂きました。
気さくで自由闊達なお人柄が大変印象に残っています。
ご冥福をお祈り致します。

この記事へのトラックバック