WPh歴代首席ファゴット奏者によるモーツァルト

ソフィ・デルヴォの新譜発売を機に、歴代首席のモーツアルト:ファゴット協奏曲の録音を聴き直してみた(第一楽章のみ)。
https://zauberfloete.seesaa.net/article/202204article_17.html

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●カール・エールベルガー/ロジンスキー=ウィーン国立歌劇場O(Westminster/1954)
1954年の録音だがあらためて聴き直してみてもあまり古さを感じさせない。しかし、オーボエ、ホルンは往年のWPhの音色。
テンポはやや遅め、テヌート主体であまり飛び跳ねない。
ファゴットの音は太くひなびた音色。カデンツァは長大で分散和音を主体に超絶技巧を聴かせる。

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●ディートマール・ツェーマン/ベーム=WPh(DG/1972)
エールベルガーに比べるとやや明るく乾いた音。
やや前のめりになるところはあるものの、落ち着いた丁寧な演奏。
カデンツァはそれほど長くはないが技巧的。

●シュテパン・トルノフスキー/ヴィルトナー=ウィーン・モーツァルト・アカデミー(Espoir/1989)
ひなびたゴツゴツさはなくなり、なめらかで丸く均質な音色で、中高域は太い音。
オケの正体(?)は不明だが、水準の演奏。
カデンツァは長くはないがよくまとまっている。

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●ミヒャエル・ヴェルバ/ウィーン弦楽ゾリステン(DENON/1991)
トゥルノフスキーよりはツェーマン寄りの音色、やや重めの暗く湿った音色でワイルドさもある。
このオケのホルンが一番華やかで聴かせる。
エールベルガーを思わせるカデンツァ。

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●ソフィ・デルヴォ/モーツァルテウムO ザルツブルク(BERLIN CLASSICS/2021)
均質で丸くなめらか、ややくすんだうるおいのある音色。
技術的にひじょうに安定しており、伸びやかで躍動感のある音楽を聴かせる。
カデンツァも軽々と余裕のある演奏。

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